本を読む本

簡単にまとめちゃうと、Amazonのカスタマーレビュー書かれているようになってしまうのだけれど、実際に手にとって読んでみると気に入った表現に傍線をいっぱい引きたくなるような本です。ちょっと、紹介します。

読んでいるあいだに質問をすること。その質問には、さらに読書を続けているあいだに、自分自身で回答をするよう努力すること。

昔から「行間を読め」とよく言われる。読書の規則も、これを改まった言い方に直したものに他ならない。ここで「行間を読む」だけでなく、「行間に書く」ことをすすめたい。これをしないと効率的な読書はのぞめない。

命題とは、あることがらに対する著者の判断(肯定、または否定)の表明である。..(略).. 本の内容を本当に理解しようとするなら、著者の意見がわかっただけでは十分ではない。「はっきり根拠が示されてない限り、著者の命題は個人的な意見にすぎない」からである。読者は命題を知るだけではなく、「その命題をたてるにいたった理由」を理解しなくてはならない。

教わることは、むしろきわめて積極的な活動である。自分の判断をくださない人間は、本当の意味で、学び得ない。読書技術の訓練をつんでも、本から学ぶことはできない。「もっとも優れた批評家こそ、もっとも良き読者」である。良き読者は、読み終えて、本に語り返し、自分自身の判断を下そうとする。